アメリカからやってきた看板文字書き職人 ジョン ダウナー
僕たちのような者が言うことではないが
結論から言うと ジョン ダウナーは 本物の看板職人やった
文字の美しさ とか そういうのは勿論やけど
何より 作業の段取りを最優先に考える本物の現場書きのできる看板職人であった
もちろん こんなビッグなお客さんが我々を知っているはずはなく
『世界の小林さん』の紹介である
この日 ジョンと小林さんを迎えるために我々が朝から用意していたのは
たこ焼き と 三枚バラの炭火焼きである
二人が着いてからは たこ焼きを焼きながら作業を進めていった
※左隅で顔だけ見えている女性が たこ焼きを担当してくれた春花さんであり、その場所で焼いているのである。
まず ご挨拶と ジョンの作品を少し見せてもらいました
書体・色使い・レイアウトなど 全てがオールドアメリカンで格好いい
それと 筆などの道具の説明
それが終わると ジョンは
『君たちの道具や作品を見せてほしい』的な事をリクエストしてきたのですが
その日の作品といえば 豚の三枚バラしかなかった為
大きな紙を用意して 文字を書こうとしたら
作業段取りが素早いジョンは
先に書きだしてしまいました
やることなす事 昔の文字書き職人の先輩たちがやっていたようなやり方で感動しました
とりあえず 僕たちが いつもの講演のときのような大きな丸ゴシックを書いたのですが
喜んではもらえたものの なんか少し物足りなさそうで
ジョンが色々と説明しながら ガンガン書いて見せてくれました
書きだしたら もう止まりません
どうやら ジョンは ワンストロークの一筆書きに魂を注いでいるようで
それこそが 看板文字書き職人の本領であると考えているらしい
そこで 僕が一筆書きのカタカナを書いて見せたら
これが 大喜び
記念撮影までしてました
板倉くんは 漢字とひらがなで
一筆書きのときの筆遣いなんかを見てみたかったようです
一同 テンション上がりまくりで 三人そろっての記念撮影
なんか しょうもない事を誰かが言うたのか えらい笑っております
僕たちが書いた文字に飾り罫を入れてくれました
これの線引きのやり方は圧巻でした
前日の東京でのワークショップでも拍手喝采であったと聞きました
楽しい時間は あっという間に過ぎます
なかなかの時間になってきたので 皆で寄せ書きをしまして記念撮影
ここに立ち会った人達全員で書きました
しかし ジョン ダウナーは 僕たちが昔憧れた日本の看板文字書き職人たちが 共通してまとっていた
ある種の雰囲気と同じものを身に付けていました
文章で説明するのは難しいのですが
書いて喜んでいる雰囲気とか それを見て笑うタイミング とか
文字を書くうえで 気を付けることとか 作業の順番なども全て同じでした
あれこれ 僕らの筆も使って試してみたり
道具にも興味を持っていて そういう話も大変楽しませてもらいました
この後 小林さんと大阪市内に戻り
筆屋の雄進堂にも寄ったみたいです
一日中 お疲れ様でした!
さすがのジョンも少し 疲れたようです
また 会いたいものです